【トキワ荘の青春】

【トキワ荘の青春】 映画『トキワ荘の青春』をテレビBSでやっていた。盟主手塚治虫がアパートを去った後も、慕って集まる若手漫画家たちの兄貴分として、みんなの面倒をみた寺田ヒロオを本木雅弘が演じて、主人公として描かれている。 https://ja.wikipedia.…

「クレーの絵本」谷川俊太郎

本棚の奥から、こんな絵本がでてきた。「クレーの絵本」で谷川俊太郎の詩が添えられている。1995年発行。 クレーの絵は、メルヘンぽいシンプルな形象の奥に、不思議な世界の謎を突きつけてくる。 リルケ、カフカなど、この時期のドイツ語圏の作家が連なって…

『Get Back! 60’s ビートルズとわれらの時代』(別冊太陽 s57刊)

『Get Back! 60's ビートルズとわれらの時代』(別冊太陽 s57刊)より 1960年代(s35〜s45)はまさに高度成長の只中であり、さまざまな社会・文化現象が展開された時期である。 そして団塊の世代(s22-24生れ)が、小学高学年から高校卒業に至る時期。おんぼろ木造…

【絵本のプレゼント】

【絵本のプレゼント】 孫娘の二歳の誕生会をやるので来てくれと、次男ところから連絡があった。さて、誕生日プレゼント無しの手ぶらというわけにもいかず、久しぶりに本屋に寄った。 学生時代に同居していた、兄とこの甥っこにも、金のない時のアイデアで絵…

【本棚の隅にあった古い本から】

【本棚の隅にあった古い本から】 本棚を久しぶりにいじっていたら、こんな本が出てきた。『近代詩人集』、新潮社刊の世界文学全集の中の一巻で、奥付を見ると、なんと昭和五年五月発行となっている。西欧著名詩人のアンソロジーで、目次を見ると、知らない詩…

フランケンシュタインと英語の絵本

【フランケンシュタインと英語の絵本】 『フランケンシュタイン "Frankenstein"』は、イギリスの小説家メアリー・シェリーが1818年に匿名出版したゴシック小説であり、SFやホラー小説の先駆でもある。原題は『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメ…

【三島由紀夫と男と女・右脳と左脳】

【三島由紀夫と男と女・右脳と左脳】 いま手元に三島由紀夫著「文章読本」というのがある。粗末な紙の印刷で、古本屋の店頭ならべてあったのを50円で買ったものだ。奥付には、昭和34年1月号「婦人公論」の別冊付録となっている。「不道徳教育講座」というエ…

高野悦子『二十歳の原点』

【高野悦子『二十歳の原点』】 NHK「かんさい熱視線」(2/10)で、高野悦子『二十歳の原点』が取り上げられた。50年近くたった今でも、読まれているというのが驚きだ。 半世紀近く前、学園紛争や反体制活動の狭間で、社会活動と個人の恋愛などの葛藤に悩み自殺…

アンソロジー『奇妙な味の小説』

【アンソロジー『奇妙な味の小説』】 手元に、吉行淳之介編『奇妙な味の小説』というアンソロジーがある。1971年初版で写真のような黒一色のクロス装丁、透明なビニールカバーが掛かっていたと思うが、すでに取れて今はない。 全16編の短編リストを挙げる。…

野坂昭如、逝く 03

【野坂昭如、逝く 03】 *『エロ事師たち』 野坂昭如の小説家としてのデビュー作。それまで野坂は、雑誌のコラムやCMソングの作詞などをやりつつ、「(自称)黒メガネのプレイボーイ」などとして雑誌に登場したりしていた。 「オモチャのチャチャチャ」でレ…

野坂昭如、逝く 02

【野坂昭如、逝く 02】 『骨餓身峠死人葛』 近未来SFでディストピアがブームのようだが、野坂のこの作品は、いわばダークファンタジーと言えるだろう。そして『火垂るの墓』に対するネガティヴなメルヘンでもある。 戦前から戦後にかけて、「骨餓身峠」とい…

野坂昭如、逝く 01

【野坂昭如、逝く 01】 脳梗塞に倒れて以来、ながらく闘病中であった野坂昭如が亡くなった。いち早く追悼記事をFacebookに挙げておいたが、関連して、野坂も被告となった戦後猥褻裁判について整理してみたのを転載しておく。 戦後民主主義下で争われた猥褻文…

絵本など

【絵本など】 せなけいこ「ねないこだれだ」、かこさとし「はははのはなし」、ブルーナ「ミッフィー」、北杜夫 作 和田誠 絵「ぼくのおじさん」 独身時代はずっと実家に同居していた。すでに兄の所帯になっており小さい甥も二人いて、なんとなく居候している…

『海と毒薬』遠藤周作/読後感想

『海と毒薬』遠藤周作 太平洋戦争中、撃墜された爆撃機の搭乗員であった米軍捕虜が、ひそかに生体解剖の実験対象にされたという衝撃的な事件が、終戦後明らかになった。この事件を題材にしたことは間違いないが、著者はこれをセンセーショナルな題材として扱…