2017-01-01から1年間の記事一覧

【映画備忘録07】

【映画備忘録07】 『英国王のスピーチ』"The King's Speech" (2010/英) 英国王のスピーチ - Wikipedia 地味なテーマからこれだけの秀作を作れたのに敬意を。この感動の源泉は、英国王が吃音を克服したのではなくて、吃音が国王を乗り越えさせたというところ…

【19th Century Chronicle 1893年(M26)】

【19th Century Chronicle 1893年(M26)】 *1.31/ 文芸雑誌「文学界」が創刊される。 文芸雑誌「文学界」は、1893年(M26)1月に創刊され、1898年(M31)までに58冊発行された。キリスト教的ヒューマニズムから女性の啓蒙に取り組む巌本善治が「女学雑誌」を主宰…

【映画備忘録06】

【映画備忘録06】 『泥棒成金』"To Catch a Thief" (1955/米) 泥棒成金 - Wikipedia ヒッチコックの才能が満喫できるコメディサスペンス。さりげないシーンで監督自身が登場するのは有名だが、同様ないたづら心いっぱいのユーモアが随所にちりばめられている…

【映画備忘録05】

【映画備忘録05】 『レディ・エージェント』"Les femmes de l'ombre" (2008/仏) http://mash1966.hatenadiary.com/entry/20090807/p1 Dデイ決行前夜、作戦の秘密を守るために、独占領下の仏本土に極秘ミッションで派遣される5人の女性エージェント。 女スパ…

【映画備忘録04】

【映画備忘録04】 『麦秋』(1951/日) 小津安二郎 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BA%A6%E7%A7%8B_(1951%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB) 名前だけはよく聞いていたが、小津安二郎の映画は初めて観た。伝説の女優、原節子も、じつは初めて。昭和日…

【映画備忘録03】

【映画備忘録03】 『ラストデイズ・オブ・サードエンパイア』"EDEL WEISS PIRATEN"(2004/独) https://plaza.rakuten.co.jp/kapon2/diary/200707200001/ ナチス・ドイツ陥落間際のケルン近郊で「エーデルヴァイス海賊団」と称する少年達の不良グループが、反…

【19th Century Chronicle 1892年(M25)】

【19th Century Chronicle 1892年(M25)】 *2.3/京都 京都綾部で、「出口なお」が大本教を開教する。 「大本教」は、1892年(M25)に教祖「出口なお」が神懸りして京都府綾部で開教し、"なお"の娘婿「出口王仁三郎」が教理を体系化した。世の立てかえ・立て直…

【映画備忘録02】

【映画備忘録02】 『マーラー 君に捧げるアダージョ』"Mahler Auf Der Couch" (2011/独・墺) 邦題からは天才作曲家のラブロマンス風伝記映画という印象を受けるが、これはダメ。原題は「カウチベッドの上のマーラー」で、フロイト博士の診察室にあるボロいカ…

【映画備忘録01】

【映画備忘録01】 『地獄の戦場』"Halls of Montezuma"(1950/米) 太平洋戦線のどこかの孤島での上陸戦らしい。50年というとまだ終戦からあまり経ってない時期の映画で、ほぼ西部劇と似たようなプロット。インディアンの代わりに日本軍というわけだな(笑) htt…

【19th Century Chronicle 1891年(M24)】

【19th Century Chronicle 1891年(M24)】 (立憲自由党の迷走)*1.8/ 衆議院予算委員会が、政府提出予算の大幅削減案を報告する。(1.9 政府不同意)*2.20/ 予算をめぐって紛糾中の衆議院で、予算削減には事前に政府の同意を求めようとの動議が、立憲自由…

【昭和文学的自殺三態】

【昭和文学的自殺三態】 ○1927(s2).7.24 [東京] 作家 芥川龍之介(36)が自殺する。 文壇の鬼才と呼ばれた芥川龍之介が、この日未明田端の自宅で、歌人で精神科医でもあった斎藤茂吉からもらっていた致死量の睡眠薬を飲んで自殺した。一説では、青酸カリの服…

【19th Century Chronicle 1890年(M23)】

【19th Century Chronicle 1890年(M23)】 *3.15/滋賀・京都 滋賀県琵琶湖の水を京都に導く「琵琶湖疎水」が完成する。 今の京都市は、幕末には戦乱の舞台となり、明治維新となると東京遷都で都でなくなった。多くの公家や関連商人なども、帝に伴って新首都…

【19th Century Chronicle 1889年(M22)】

【19th Century Chronicle 1889年(M22)】 *2.11/ 「大日本帝国憲法」発布。 「大日本帝国憲法」は、1889年(明治22年)2月11日に公布され、1890年(明治23年)11月29日に施行された。実質上、アジア初の近代憲法であり、敗戦後の1947年(昭和22年)に「日本…

【大物役者の訃報に接して】

【大物役者の訃報に接して】(2014.12.02) 高倉健、菅原文太という大物役者が相ついで亡くなった。テレビを点けているとご両人の追悼番組がいくつも流れる。 健さんは「映画役者」と自己認識してたそうだが、映画というものは、「有り得ないことを、いかにも…

【1970年 三島事件の記憶】

【1970年 三島事件の記憶】 ≪爆報!THEフライデー【三島由紀夫の妻…壮絶人生】≫ 2017.11.24 https://kakaku.com/tv/channel=6/programID=29386/episodeID=1116296/?fbclid=IwAR360zPmJABq8tivPBx2cgrJG5rrxyB0C7_Dop1zi7-yS-kFDQdfMh5uIws 三島由紀夫の没後47…

【19th Century Chronicle 1888年(M21)】

【19th Century Chronicle 1888年(M21)】 (大日本帝国憲法の制定準備)*4.30/ 枢密院が設けられ議長に「伊藤博文」が就任する。*4.30/ 伊藤博文の辞任にともない、「黒田清隆」が首相に就任し、黒田内閣が発足する。*6.18/ 「枢密院」が、大日本帝国憲法…

【映画「ALWAYS 三丁目の夕日’64」をテレビで観た】

【映画「ALWAYS 三丁目の夕日'64」をテレビで観た】 https://ja.wikipedia.org/wiki/ALWAYS_%E4%B8%89%E4%B8%81%E7%9B%AE%E3%81%AE%E5%A4%95%E6%97%A5%2764 テレビでたまたま、映画「ALWAYS 三丁目の夕日'64」をやってるのを観た。この手のものを積極的に観…

【19th Century Chronicle 1887年(M20)】

【19th Century Chronicle 1887年(M20)】 *2.15/東京 徳富蘇峰が民友社を創立。「国民之友」を創刊する。 1887年(明治20年)、徳富蘇峰は言論団体「民友社」を設立し、月刊誌『国民之友』を創刊し主宰した。民友社には弟の徳富蘆花をはじめ山路愛山、竹越…

【新入社員研修のことなど】

【新入社員研修のことなど】 1973年4月資生堂に入社して、伊豆の山間にある立派な研修棟に缶詰されて、一週間の新入社員研修、こういう団体生活は大の苦手だった。 研修はいろいろなメニューがあったが、気晴らしにと行われた山間ラリーみたいな研修で、事前…

【19th Century Chronicle 1886年(M19)】

【19th Century Chronicle 1886年(M19)】 *10.24/和歌山 イギリス貨物船ノルマントン号が紀州沖で沈没する。イギリス人乗組員は全員脱出し、日本人乗客全員が溺死したことから問題化する。(ノルマントン号事件) 1886年(明治19年)10月24日、イギリス船籍…

【本棚の隅にあった古い本から】

【本棚の隅にあった古い本から】 本棚を久しぶりにいじっていたら、こんな本が出てきた。『近代詩人集』、新潮社刊の世界文学全集の中の一巻で、奥付を見ると、なんと昭和五年五月発行となっている。西欧著名詩人のアンソロジーで、目次を見ると、知らない詩…

【たこ焼きとキャベツのお話し】

【たこ焼きとキャベツのお話し】 たこ焼き発祥地大阪を始め、大半の関西では、たこ焼きにキャベツを入れないで、中のとろみを楽しむ。しかし、たこ焼き後進国の関東を始め、他の地域はキャベツを入れる。これは何故か? 実は、京都ではキャベツをたっぷり入…

【漱石における”明暗”】

【漱石における"明暗"】 漱石は、本格的に作家としてやっていくために、朝日新聞に籍を置いて「虞美人草」を書いた。恋愛というエゴと、日常の打算というもう一つのエゴのせめぎ合いを、藤尾という女性キャラに照らし合わせて、分光してみせた。 それまでの…

【19th Century Chronicle 1885年(M18)】

【19th Century Chronicle 1885年(M18)】 (朝鮮で起きた「甲申政変」の決着)*1.9/朝鮮 特派全権大使井上馨が、前年12月に起きた「甲申政変」の善後処理に関する「漢城条約」に調印する。(賠償金13万円などを獲得) *4.18/中国 伊藤博文大使が、「甲申政…

【19th Century Chronicle 1884年(M17)】

【19th Century Chronicle 1884年(M17)】 *2.25/静岡 侠客山本長五郎(清水次郎長)が、賭博で逮捕される。 清水次郎長は、1820年(文政3年)、駿河国清水の船持ち船頭の子に生れ、米穀商の山本次郎八の養子となる。山本長五郎となるが、仲間の子供たちから…

【19th Century Chronicle 1883年(M16)】

【19th Century Chronicle 1883年(M16)】 *10.12/滋賀 女性民権運動の先駆岸田俊子(中島湘煙)が、大津で「函入娘」の題で演説し、内容が政治演説だとして、集会条例違反で拘引される。 岸田俊子は、万延元年(1861年)12月4日に(1864年とも)、京都の呉…

【19th Century Chronicle 1882年(M15)】

【19th Century Chronicle 1882年(M15)】 *7.23/朝鮮 漢城(ソウル)で朝鮮兵が反乱をおこし、日本公使館を襲撃する。(「壬午軍乱・壬午事変」)*8.30/朝鮮 花房公使が、壬午事変の賠償金・公使館駐兵権などを認めさせた済物浦(さいもつぼ)条約および日…

【19th Century Chronicle 1881年(M14)】

【19th Century Chronicle 1881年(M14)】 (国会開設への流れ) *1.-/ 大隈重信・伊藤博文・井上馨・黒田清隆の4参議が、熱海で憲法・国会開設問題などを協議する。*3.-/ 参議大隈重信が、2年後の国会開設・政党内閣制などを盛り込んだ国会開設意見書を、…

【19th Century Chronicle 1880年(M13)】

【19th Century Chronicle 1880年(M13)】 (憲法制定・国会開設の動き) 明治の最初の10年が不平士族による武力反乱の時代とすれば、続く10年間の明治10年代は、言論による自由民権運動の時代と言える。西郷による西南戦争が鎮圧されたあと、板垣退助らは言…

【19th Century Chronicle 1879年(M12)】

【19th Century Chronicle 1879年(M12)】 *3.27/沖縄 琉球藩王に廃藩置県を通達、半強制的に沖縄県とする。(琉球処分) 「琉球王国」は、1429年から1879年の450年間、琉球諸島を中心に存在した。沖縄諸島を中核として独自の勢力圏を持ち、東シナ海の中継貿…