【「敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本/長岡真意子著」書評】

【「敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本/長岡真意子著」書評】

https://www.amazon.co.jp/敏感っ子を育てるママの不安がなくなる本-長岡-真意子/dp/4798057142

f:id:naniuji:20190706163603j:plain

 いわゆる「子育てハウツー本」という形での出版だが、中身はそれ以上のものがある。もはや子育てとは無縁の古稀を過ぎた自分であり、長年ハウツーものを手にすることもなかったのだが、ひょんなことから読む機会を得た。

 HSC="Highly Sensitive Child"ないしHSP="Highly Sensitive Person"という用語さえまったく知らなかったが、下記サイトなどにあるセルフテストをやってみると、なんとほぼすべての項目に該当した。

HSPのすべて|特徴・診断・適職・敏感で生きづらい理由と対処法について | Take it easy for HSP

 

 自分の子供の頃、ひたすら周りからよく思われたいと思っているにもかかわらず、なかなか友達が出来なくて、仲間外れにされている感じが強かった。これを自分では、「神経質・利己的・内向的・非社交的・陰気・引っ込み思案」な性格のせいだと考え、何ひとつ良い点が見いだせなかった(笑)

「センシティヴ」というと、音楽や絵画などの芸術分野で感受性が高いことだとのイメージが強く、それらはまったく自分には無かったので、無縁の世界だと考えていたわけだ。


 若いときにはそれなりに生きづらさを感じて、なにかと悩んだものだが、いま改めてHSP/HSCといった近年提唱される心理学に照らしてみると、なるほどと思われることが多い。つまり、子育てとは無縁な状況にある自分にも、きわめて興味深い心理学書哲学書・人生論として読めたのだった。

 

 著者の長岡真意子氏は、下記サイトのプロフィールにあるように、

アラスカ州に16年暮らした後、2015年8月米国東海岸ワシントンDC近郊へ引越し。
森と海に囲まれた小さな町で南米出身の夫&二男三女と暮らしたのち、現在東京在住(先日帰米されたもよう)。》

と、海外の文化・生活に詳しく、さらに、5人の子供を育て上げた実体験に裏打ちされた記述には、極めて説得力がある。しかも、子育てママがちょっとした空き時間にも読めるような平易な記述で、自然な形で深い内容に触れられるように語られている。

管理人:長岡真意子プロフィール | ユア子育ちスタジオ