2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

006.家族2

【006.家族2】 祖父は明治11年ぐらいの生まれ、西郷の西南戦争の翌年というから、気が遠くなるような話だ。京都の生まれは確かだが、早くから丁稚奉公に出されたので、親元の記憶もあやふやらしい。寺も後日、知人の紹介で世話してもらった浄土宗の寺院に墓…

005.家族1

【005.家族1】 父親は明治末年の生まれ。上賀茂の社家の道楽者の私生児として生れた。十数人の兄弟姉妹が居るのだが、すべてが異父異母兄弟姉妹で、同じ両親の子としては自分一人だけとか、ある意味さびしい幼少年期をおくったようだ。一番年長の姉とは親子…

004.幼稚園のころ

【004.幼稚園のころ】 幼稚園の写真、上は音楽会、下は遠足に出かけるところだと思われる。 音楽会の担当バートは小太鼓w よくみると打楽器ばかりで、音階を演奏できるのは木琴程度のようだ。園児にまともな合奏を期待するのは無理で、ベースのメロディは先…

003.幼時の記憶

【003.幼時の記憶】 人生最初の記憶は何だったのか。父親が、祖母の田舎である富山に行ってきて、駅で受けとった釣り銭を示しながら、「これが新しい10円硬貨だ」と見せていたという記憶がある。いま確認すると、十円銅貨は昭和26年から製造を始めたが、発行…

002.誕生の記憶

【002.誕生の記憶】 三島由紀夫は『仮面の告白』で、自身が生れたときの情景を憶えているなどと嘘っぱちを書いているが、そんなことは私のような凡人にはあり得ない。おそらく後になってから、母親などから聞いたのだと思うが、憶えていることを記しておくこ…

001.日記を始める?

【001.日記を始める?】 平安時代の女流文学に「日記文学」というのがある。『蜻蛉日記』『紫式部日記』『和泉式部日記』『更級日記』等々あるが、これらは今の人が思う日記とは異なって、ある種の回想録に近いようである。 私も若いときには、何度か「日記…