マインドフルネスについての応答07

2014/10/11「内奥の安心感に至り持てる力を発揮するために」
http://kosodatekyua.com/2014/10/naiokunoanshinkanniitarimoteruchikarawohakkisurutameni/

>>Sasaki,Nobuo
October 12, 2014

 「一スペース」を置くということへのコメントです。といっても、自分勝手にやってるちょいとした意識操作でなので、笑い流してください。

 「転んでもただで起きない主義」というのが、その一つ。人通りの多い場所などで滑って転んだりした時、恥ずかしいから慌てて起き上がろうとしますよね。で、その慌てた様子を見られてたりすると余計に恥ずかしい(笑) そこで転んだままの低い目線で、地面にお金でも落ちてないかとゆっくりと見回して、やっぱり落ちてなかったかとういう顔をして、平然と起き上がる。この「ひと息いれる」間で、平常の自分に戻れるんですね。

 これは、転んだ時だけではなく、いろんな狼狽する状況が生じた時に、応用できます。お金を探すのがみっともないと思うのならば、ドアのつもりで地面をノックしてモシモシと小声でつぶやいてみるとかね(笑) まあ動転したときなど、なんでも良いから意識に「一スペース」置いてやって、一つの方向へ向けて抜けていく道を用意してやることです。

 元来の小心者ですから、たくさんの人前で話すことが苦手でした。大学ゼミなどで勝手な意見などはいくらでも話し続けられるのに、あまり接点のない人たちの前で話す時、緊張して焦点が定まらず何を言っているのか分からない状態になりやすい。そこで工夫したのが、たくさんの見知らぬ顔のなかで、何でもうんうんと頷いてくれるような人をみつけて、その人に向けて話すという方法です。そういうひとの好い人って、必ず一人ぐらい居てくれるんですね(笑) そんなわけでマイクを持って最初に行う作業は、ゆっくり聴衆を見回して、探りの一言ぐらいをぼそっとつぶやいて、そこでちゃんと反応してくれそうな人を見つけることです。それがはまれば、あとは一時間ぐらいでも話し続けられますね。

 この種の例はいくつも思いつくんですが、はぶきます。飛びますが、現象学の基本概念に「志向的意識」なんてのがありましたね。つまり正常に機能しているときは、「何ものかへの意識」なのに、緊張したり動転したりしてるときって、それが対象へ向わずにぐるぐる回りしてるんですね。マインドがワンダーなのも、そういう状況なのではないでしょうか。筋肉でいえば、痙攣を起こしているような状態です。そこで「一スペース」置くこと、すなわちエポケーですw すると、水が低きに流れるように、自然に意識が流れ出して行きます。

 そのために、深呼吸したり呼吸を整えたり、いろいろあるでしょう。「筋肉を鍛える」とは、日ごろからそのように自然に意識が流れ出すためのパターンを身に着けてしまうということじゃないでしょか。そして、その切り替えに要するのが「一スペース」「一呼吸」の空白じゃないかと思います。

 ほかにも、ヤクザ屋さんと車ぶっつけて、大変な状況をどう切り抜けたか、とか。小学校の時、いつも作文が3行で終わってしまうのをいかに克服したか、とか、いくつかネタがあるんですが、またの機会に(笑)
 

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>>長岡真意子
October 14, 2014

佐々木さん、コメントありがとうございます! 笑い流すどころか、現実的にとてもためになります。

「転んでもただで起きない」、そう思うことで、動転したときに、意識に「一スペース」置き「一つの方向へ向けて抜けていく道を用意」できる。「一スペース置く」には、落とし物を探してる振り、地面をノック!(笑)なども有効と。

私なりにとてもよく分かります。というのも、もう私自身、ドジはホントよくしてきた方で。

人前で転んで恥ずかしさに気が動転して慌てて起き上がる時に、鞄をひっくり返しに掴みザーと中身が派手に全て落ち、転がるコインなど追いかけて四つんばいでテーブルの下へ行き、起き上がるときに頭を強く打って・・・とか、バッフェでお皿一杯の料理を持っていて派手に転びそこら中にぶちまけるとか、友人のお子さんの誕生会でケーキを子供達に配る手伝いをしていてケーブルにけつまずき放り投げてぐしゃり・・・とか。もうちょっとどうにも救いようがない状況というか、体験してきました。(笑) 子供達に「こぼさないようにね、気をつけて」と言いながら、だいたい自分が率先してこぼすんですよねえ。(笑)

ドジを繰り返してきた分、動揺して「より悪くする」ことだけはしないでおこうと少しずつ実践するようになりました。どんな状況でも平然とした顔で立ち上がり、さっさと処理を始めたりするのがいいですね。そのために、「一スペース」置く、なるほどです。すぐに涼しい顔に戻ること、こちらでは人前で感情をあまり出さないようにすることに慣れている方も多く、学びました。すると周りも「今のあの惨劇」は実はあったのかなかったのか、と何事もなく進んでいったり。

人前で話す時、頷いてくれたりする好さそうな人を見つけて、その人に語りかけるつもりで話す。なるほどです。私自身、平気にべらべら話せる時と、何言ってるんだか分からなくなる時とあるんですが、確かに、ぐるぐる回り始めるマインドを、「誰かの意識とひっかける」ようなイメージでいくと、集中して話し始めることができるように思います。「この人にこの内容を分かってもらおう」と「ぐるぐるから抜ける道」がはっきりすることで、スラスラと話せるように。

「この種の例はいくつも思いつく」、ヤクザさんと車ぶつけても無事抜けた法、作文三行から続ける法、「一スペース」はさんでのあれこれ工夫、興味あります。 いつか是非お聞きかせください!

狼狽動揺し、マインドがぐるぐるワンダーするのを、「エポケー」という「思考からフォーカスを移す状態」をはさむことで、本来正常であるはずの「志向的意識」に戻していく。「エポケー」によって、「水が低きに流れるように、自然に意識が流れ出して」いくんですね。「筋肉を鍛える」とは、この流れをよりスムーズに身体化すること。とてもストンと整理できました!

長い間の様々な体験と思索に基づいた佐々木さんの言葉の数々、いつも多くを気づかされています。ありとうございます。

こちらも新しい週始まりました。これから二週間ほど、ちょっとチャレンジングなイベントが続くのですが、「エポケー」をはさむこと、心がけていきますね。佐々木さんも、どうぞ良い日々をお送りください!