【丸山眞男 「空気」による支配】

丸山眞男 「空気」による支配】

>>日本の政治史を見るとよくわかる。普通には残虐な支配はないが、いつたん権威信仰の雰囲気的なわくに入つて来ないとみると逆に非常に残虐になる。…徳川時代キリシタンに対して、また現代の思想犯に対して、支配者がいかに残虐にふるまつたかがこのことを物語っている(日本人の政治意識/丸山眞男)<<

 

 丸山眞男のいう「空気」による政治は、その「権威信仰」の及ぶ範囲があいまいなので、その領域を犯すような対抗原理が具体的に侵入しようとすると、明確に切り捨てて見せしめにする必要があるわけだ。怖れられるほど残虐にしないと意味がないのだ。

 江戸時代のキリシタン弾圧や、戦前昭和の共産党大本教団への弾圧は、これらが明確な「原理」をもった集団なので、無原理な「空気」での支配には最大の脅威になる。それで、必要以上に残酷な弾圧をすることになる。一匹のゴキブリに狂乱して叩き潰しまくるオバサンみたいなもんだな(笑)

 

(参考)山本七平の「空気の研究」
http://watakenn3.hatenablog.com/entry/20111010/1318221444

>>「潜在的に感じる何か」とは本来虚無の情報であるのに、その虚無の情報に集団が振り回される状況。これが「空気の支配」だ。<<