マインドフルネスについての応答06

2014/10/03「七つの姿勢、より自分自身に/ よりその子自身に」
http://kosodatekyua.com/2014/10/nanatsunoshisei-jibungayorijibunjishinni-sonokogayorisonokojishinni/


>>Sasaki,Nobuo
October 3, 2014

 ここの”良き読者”として、自然にマインドフルネスを学んでる感じになってきてますw

 それはさておき、この「七つの姿勢」を拝見して、現象学をかじったころのイメージを思い出しました。もちろん現象学は、「事象そのものへ」という言葉にあるような哲学的態度を主題にしたものですが、実生活の中でもこういう態度は有効だと思いました。その基本的操作が「エポケー」と呼ばれてましたね。エポケーを日常で実践するのに、示された「七つの姿勢」が必要なのだなと思いました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%9D%E3%82%B1%E3%83%BC

 現象学の中では、身体性の延長として精神をとらえるメルロポンティなどが近いでしょうか。「(身体)は私よりも私に近く在す」ですもんね(笑)

 仏教だのエックハルトだの現象学だのと、いろんなもんのつまみ食いみたいなコメントで申し訳ない。私の中では、それなりに繋がってるんですけどねw
 

          • -

>>長岡真意子
October 4, 2014

佐々木さん、ここでこうして学びをシェアできること、嬉しいです。読んでいただきありがとうございます!

現象学のイメージと重なるんですね。学生時代に少しだけフッサールなど読んだこと、佐々木さんの言葉に、記憶の糸を手繰り寄せていました。「エポケー」、なるほどです。「現実に対する判断を留保する」、それが「意識の普遍的構造を捉えるための第一歩」と。

身体論に取り組んだメルロポンティの「(身体)は私よりも私に近く在す」というのも、まさしくですね。マインドフルネスを通し、五感や呼吸を活用しつつ、頭のみから身体に意識を広げていくことを学んでいます。

様々な角度からの知恵を示していただき、ありがたいです。私の中では(私の場合はそれこそ本当に少しかじっただけですが、笑)俳句を作る感覚と繋がっています。佐々木さん、よい週末を!
 

          • -

>>Sasaki,Nobuo
October 4, 2014 - 2:45

 俳句ですか。そういえば森田療法の中にも、句作を通じて自然と同期する、という実践療法があったように思います。そのむかし、歳時記など買ってきて何句かひねってみたことはあります。すぐに投げ出したけどw

 呼吸にフォーカスし意識を身体に同調させるという操作は、俳句では季語がその経路の役割を担ってると思いました。つまり、季語をぽんと放り出すだけで、やっかいな日常の意味世界から離れて、自然世界を共有してしまえるんですね。

 「哀れ蚊」という秋の季語がありました。はだ寒くなってよろよろと飛ぶ蚊を哀れ蚊と呼んで、昔の人はパチンと叩いたりしなかったそうです。哀れ蚊と言われたとき、同情したりするのではなく、哀れ蚊にすっかり同期、成りきってしまうんです。そういえば自分も哀れ蚊みたいなもんだ、とかねw

 四季の明瞭な日本という風土だからこそ、そういうのが可能だったわけで、外国とかではどうなるか分かりません。そもそも温暖化現象とやらで、かつてのような季節感は薄れつつあります。哀れ蚊どころか、夏場の暑い盛りは木陰で休んでいて、秋にさし掛かるとやたら元気になる蚊には、もはや殺意しか覚えません(笑)

 こうやって、かってな発想をしてみるのも、楽しいもんです。
 

          • -

>>長岡真意子
October 5, 2014

佐々木さん、森田療法では、俳句を不安症や鬱の治療に用いるんですね。俳句は友人に誘っていただき始めたのですが、まずは身の回りの事象をとにかく観ること、そこから言葉を紡いでいく、俳句を通して、いかに何も観ていなかったかを教えられました。

季語が「意識を体に同調させる」、なるほどです。自身の枠内のみで右往左往していたのが、季語を用いることで、ぽんと周りの世界と繋がる感覚がありますね。

歳時記を眺める度、季語の表す世界の豊かさに感動します。冷やかか、爽やか、身に沁む そぞろ寒、やや寒、肌寒、朝寒、夜寒、冷まじ、今少し歳時記をめくってみたのですが、秋のひんやりとした体感を表す季語にもこんなにあって。それぞれ微妙に違うんですよね。秋の月を表す季語も好きです。数えてみたら秋の月についてだけで十五語近くありました!

「自分も哀れ蚊みたいなもんだと同期する」、面白いですねー。季語を通して、一体になる。

気候の変化、本当ですね。歳時記の書かれた時代とは随分と違った様相になってきてますね。こちらアラスカも十五年前に引っ越してきた時に比べ、随分と暖かくなってます。また場所も変われば、風土も随分と変わり、友人達で「アラスカ歳時記」を作ろうかなんていう動きもあります。ムース(ヘラジカ)の角の様子や、晩夏を知らせるヤナギランや。果物や野菜はほとんど他州や他国から運ばれてくるので、スーパーには一年中同じようなものが並び、季節感全くなしですが。蚊に関しては、色々できそうですよ。黒煙蚊(蚊が煙のように群れになっている様)とか。(笑)

子供達の学校でも俳句を作ってきたりしますが、音節での五七五で、季語無しなんですよ。ショートポエムの感覚ですね。

徒然と長くなってしまいました。ありがとうございます。今週も始まりました、佐々木さん、良い日々をお送りください!