マインドフルネスについての応答04

2014/11/23『「嫌な気持ち」のメカニズム、うまく付き合うには?』
http://kosodatekyua.com/2014/11/iyanakimochinomekanism-umakutsukiauhouhou/

>>Sasaki,Nobuo
November 23, 2014

 また私の経験を述べることになりますが、「するモード」が妄想ジャングルに紛れ込んだとき、「するモード」の方向を切り替えるという操作をするようになりました。一旦「あるがまま」の現状を認めた上で、いま出来ることだけに集中するというパターンへの切り替えがうまくなったと思います。

 例のヤクザ屋さんとの事故の件でして、長くなりますが笑い話として聞き流してください。車で近くを走っていてT字路で少し出すぎたときに、先方の車が突っ込んで来て少しだけボディをこすりました。ほとんど塗装だけで修復できるような事故でしたが、先方の車からスキンヘッドで刺青したオッサンが降りてきて、これはヤバイと思ったw

 相手の車の後部シートに乗せられて、組の代紋の金箔押した名詞を見せられて(今ならそれだけで暴対法で挙げられる行為)、先方は4人乗ってました。明らかに当られにまわっていたようで、人数が多いほど賠償額が多く取れるからだそうです。保険に加入しているのを確認されたあと、その場は解放されました。

 自宅に帰ってから頭がパニックになりました。これからどれだけ脅迫されるんだろうかとか、保険以上の賠償を要求されるのだろうかとか、先の不安がいっぱい。それと、なぜ当ったんだろうかと、考えてもしょうがない後悔と、後と先のことだけで、まさにプリゼントから遊離してる心理状態なんですね。

 そこで、取り戻せない後悔や対処できない先のことは置いておいて、今出来ることは何かと考えの方向を切り替えました。つまりプリゼントにフォーカスするということで、ここでも、「あるがままを認めよ」という森田療法や参禅の経験が参考になったと思います。

 さいわい賠償関係の交渉は保険会社が対応する契約になっていたので、あとは見舞いとか丁寧な対応だけして、言いがかりのネタを与えないように、とのことでした。少し安心して、あと何か出来ないかと考えた。恐らく電話してきて脅したりするんだろと思うと、電話のベルが鳴るだけでビクんとしてしまう。

 そこで思いついたのが、相手の脅迫電話を録音しておこうということでした。記録を保存しておけば、保険会社の交渉でも役に立つだろうし、警察沙汰になったときにも証拠になるだろう。ホームセンターで簡易の電話録音装置を売っていて、両面テープでペタンと受話器に貼り付けたコードを録音カセット機に繋ぐだけ。500円程度の投資で済んだ。

 こうなると、相手からの脅迫電話が掛かってくるのが待ち遠しい(笑) しかしながら相手もその道のプロ、結局こちらには一度も掛かってこずに、ひたすら保険会社の担当者と交渉にだけに徹して、あとから担当者にきくと、けっこう声を荒げるシーンもあったとか。

 一度だけ、4人がこぞって入院している市民病院に見舞いに行ったけど、暇をもてあまし一人のベッドに集まって花札をやってました。私が顔を出すと、一番下っ端に顎で合図して、鞭打ち固定のコルセットを4人分取りに行かせて、それから形ばかりはめていました。そもそも鞭打ちになどなりそうにもない接触事故だったのに、病院は組関係が牛耳っていたようで、痛いと言えばいくらでも入院を続けさせる状態だった。

 一人一日入院すると治療費が一万円、月30万×4人=120万円、それに慰謝料等で倍額の240万、それを200万にまけてやる、という先方の言い分だったらしいです。しかも乗っていたポンコツ車を新品に買い替えさせられて150万ほど、すべて保険でまかなえたので、保険さまさまでした。まあ、今となっては、すべてが笑い話ですが(笑)
 

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>>長岡真意子
November 25, 2014
佐々木さん、コメントありがとうございます!

病院までも牛耳られた「その道のプロ」、こんなことがあるんですね。フィクションを読んでいるようでした。

ちょっとした塗装修理ですむくらいの接触事故のはずが、4人の組員の方に囲まれ車の後部座席に乗せられ、まずはものすごい威圧感を与える心理作戦。

これでもう、過去へ未来への「妄想ジャングル」へようこそ、ですね。今更考えてもしょうがない「なんで〜しなかったんだろう」、いくら気を悩ませたところでどうにかなるわけでもない「もしこんなことになったらあんなことになったら」。「妄想ジャングル」に迷い込みダウンスパイラルまっさかさま、時間もエネルギーも大消耗。

ここで、「今できる限りのことをしよう」と「するモード」の方向を切り替えられたんですね。その時、プリゼントにフォーカスし、「あるがままを認めよ」といった森田療法や参禅の体験が生かされたと。

両側にぱっくりと開いた「妄想ジャングル」にはまり込んでしまわないよう、綱の上を歩いていく、その集中力を養うのが、普段の「あるモード」トレーニング、私自身そんなように感じています。そうして妄想ジャングルで消耗しない分、最大限の力をもって「今できる限りのこと」に集中できる。

そこで保険会社に詳しく対応策を聞き、会話を録音するための電話録音装置を購入し、とにかく具体的現実的に「今できる限りのことをしよう」と行動を起こされていったんですね。今できる限りのことをするなら、「電話がかかってくるのが待ち通し」くもなると。

病院で退屈そうに花札をされる組員の方々、佐々木さんの姿を見て、コルセットを取りに行き装着。被害をこうむった側としては、全然しゃれになっていませんが、喜劇ですね。

四人分の入院費プラス新車まで!

こちらで、「保険会社お抱えの探偵」という職についている知り合いがいるのですが、医療費のクレームをした人物にとにかく張り付くんですね。ギブスやコルセットなしで、颯爽と活動しいている証拠姿を何とか押さえようと。その方がちらっと教えてくれたストーリーを思い出しました。しかし組員さんの、何とも堂々とした態度・・・。

シェアしてくださってありがとうございます。「するモード」「あるモード」、こうした実際体験の文脈でとらえるのも、またストンと分かり易いですね。こちらも新しい週始まりました。今朝は子供達のクラスでの祝いにどんな食べ物を持ってくるかと親御さん達と相談、すっかり感謝祭ムードです。佐々木さんも、よい週をお送りください!
 

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>>Sasaki,Nobuo
November 25, 2014 - 4:50 am | Permalink
 《普段の「あるモード」トレーニング》 これがパニくったときなどに、意外に役に立ってきますね。

 会社勤めしてたときなど、取引先からはクレーム電話、上司からはあれやこれや無茶な指示、下が起こしたトラブルの処理など、一時に集中したときなど、間違いなくパニック状態に陥ります。

 そいういうときに、頭の中で「ちょっと待てよ、お前は何をしてるんだ」という声がしてきます。そうやって「あるモード」にストンと戻れる感覚が、けっこう身についてると感じます。

 こういうときは、一挙に全部出来るわけないのに、一度にやらなくてはと思い込んでパニックになってるんですね。「あるモード」に戻って、いま出来ることは何か、どれを先にすべきか、その優先順位をつけるだけで、スコンと冷静になれます。

 あとは、その順位にしたがって黙々と処理していきます。関係者がヤイヤイ言ってきても、順番に処理してるから待てと、信念を持って言うとおとなしく従ってくれるもんです。まあ、世の中にはイノチを取られるような緊急事態は、そうあるもんでもないですし(笑)

 ヤクザ屋さんとの件でも、電話録音装置をセットしてからは、もうホームズとモーリアリティの心理駆け引きゲームみたいな感覚になってやれましたよ(笑)
 

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>>長岡真意子
November 26, 2014

佐々木さん、コメントありがとうございます!

「取引先からはクレーム電話、上司からはあれやこれや無茶な指示、下が起こしたトラブルの処理など、一時に集中」
こう読むだけで、パニくってしまいそうです。(笑) こういったぎりぎりの時にこそ、普段の「あるモード」トレーニングが役立ってくると。「今できる限りのことに集中する」という「あるモード」にストンと戻ることで、優先順位もはっきりとし、現実的着実に行動していくことができるんですね。

「信念を持って」説明すると、相手も納得するもの、なるほどです。腹を据え今できる限りのことを着実にやり続けているのならば、「ホームズとモーリアリティの心理駆け引きゲーム」のように、楽しんでしまう余裕も出てくるんですね。

ビジネスの世界で、米国企業の35パーセントや、オリンピック選手、軍関係者などの間でマインドフルネスが取り入れられているのは、こうした「ものすごいプレッシャーの中で、責任重大な決断を下す必要があったり、結果を出す必要がある」という状況に頻繁に出会うからというのがあるのでしょうね。一瞬にして地に足をつけ、今この瞬間に最大限の力を出すための、普段からのトレーニングとして。同時にストレスを緩和させ持続も可能になる。

私自身、ビジネス界やオリンピックなどからはかけ離れていますが、「子育て生活の留まることない乱打ハイプレッシャー」の中で、マインドフルネスに随分と助けられています。(笑)

感謝をこめて。今日も良い日をお送りくださいね。