京都

善き哉、此の汁

【善き哉、此の汁】 深夜に「善哉(ぜんざい)」、正月餅の残り物始末に喰ふ(笑) 「善哉」は仏教用語のようで、本来は、仏陀が弟子の言ったことに「善きかな!」と賛同を示したときの言葉。一休禅師が、大徳寺の僧から小豆汁に餅を入れたものを饗されて、「善…

初雑煮 謹賀新年 昼すぎて

京の庶民のお雑煮はこんなもん。昆布だし白みそに、大根と金時人参煮て、丸餅いれる。 初雑煮 謹賀新年 昼すぎて 何爺

餅つき

【餅つき】 京都の実家での子供時代には、毎年年末30日になると自宅の土間で「餅つき」をやった。「おくどさん(カマド)」に「せいろ」を積み上げてもち米を蒸し上げる。それを木の「うす」の上でひっくり返し、父親が「きね」でつく。きねの合間に、脇で餅…

『「着物業界」が衰退したのはなぜか? 「伝統と書いてボッタクリと

『「着物業界」が衰退したのはなぜか? 「伝統と書いてボッタクリと読む」世界』http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1602/23/news055.html これは西陣周辺の織屋[オリヤ]の次男として生まれた育った自分にとっては、きわめて当たり前のことだった。…

水上勉と京都

【水上勉と京都】 作家水上勉は、直木賞受賞作『雁の寺』や、金閣寺炎上をテーマにした『五番町夕霧楼』及びノンフィクション作『金閣炎上』などで、京都を舞台とした作品を描いている。水上は福井県の寒村に生まれ、生家の貧困から9歳で京都の臨済宗寺院相…

『縁切り伝説』

『縁切り伝説』 この節で最後に取りあげるのが「縁切り伝説」のある特異空間である。その場所で男女カップルがデートをすると縁が切れるという噂であって、特にストーリーのある伝説というよりはほとんどジンクスに近いものである。まずは有名な井の頭公園の…

「郷土誌散策 京の七野 紫野をあるく」

「郷土誌散策 京の七野 紫野をあるく」 ・茜指す紫野行き標野行き 野守は見ずや君が袖振る(額田王) 先回はこの歌の紫野と勘違いしたが、あらためて、京の北の洛外にひろがる「紫野」を歩いてみよう。現在「紫野」との地名が付いている地域を、おおよその赤…

「郷土誌散策 御土居」

「郷土誌散策 御土居」 「御土居」は豊臣秀吉が、防衛を主目的として京の街を囲むように築いた土塁である。5m程度の高さの土盛りと、その外側の掘割とからなる。概略は京都市のWebを参照いただきたい。>http://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/00000056…

「郷土誌散策 牛若丸(源義経)の生誕地の考察」

「郷土誌散策 牛若丸(源義経)の生誕地の考察」 (map上のNo順に) 1.源義経産湯ノ遺址 2.牛若丸誕生井&胞衣塚 3.總神社(総神社) 4.光念寺 5.常徳寺 map上の緑色の円の直径は、ほぼ300m程度と考えていただきたい。「京都市北区紫竹」という地域内に、こ…

「郷土誌散策 あかねさす紫野ゆき・・・」

「郷土誌散策 あかねさす紫野ゆき・・・」 ・茜指す紫野行き標野行き 野守は見ずや君が袖振る(額田王)・紫の匂へる妹を憎くあらば 人妻ゆゑに我恋ひめやも(大海人皇子) 万葉集に出てくるこの相聞歌、学校で習って気になっていた。というのも、実家の近く…

衣笠丼

【衣笠丼】 春雨に衣笠山を来てみればいとども濡るる我が袂かな (源国信) 甘辛く炊いた油揚げと九条葱を卵でとじ、ご飯に乗せた丼ものを、京都では「衣笠丼」と呼ぶ。大阪人は、ただのケツネ丼やんけと言うだけで、この呼び名の奥ゆかしさが伝わらないようだ…

深泥池(みぞろがいけ)伝説

『深泥池のタクシー女性客』 《深泥池(みどろがいけ)の消えるタクシーの女性客 深夜、京都市北部の深泥池の先を指定する女性客が、深泥池付近を通りかかると消てしまいシートが濡れている、という話。 類似の話は、各地にありますね。》 「深泥池伝説」は…

メロンパンとサンライズ

【メロンパンとサンライズ】 正統派メロンパン[写真1]が、全国区であるコンビニ・セブンイレブン(宇治市内)に売っていたので、ついうれしくなって買ってしまった。 実はこの形のものを「メロンパン」と呼ぶのは、京都や神戸あたりに限定される。関東はじめ…