善き哉、此の汁

【善き哉、此の汁】
 

 深夜に「善哉(ぜんざい)」、正月餅の残り物始末に喰ふ(笑)

 「善哉」は仏教用語のようで、本来は、仏陀が弟子の言ったことに「善きかな!」と賛同を示したときの言葉。一休禅師が、大徳寺の僧から小豆汁に餅を入れたものを饗されて、「善哉此汁(善きかな、此の汁)」と言ったという言い伝えがある。

 それにちなんで、京都府京田辺市にある「酬恩庵一休寺」では、毎年一月最終日曜日を「一休善哉の日」として、奉納行事とともに善哉をふるまっている。
http://www.ikkyuji.org/gyouji/gyouji_1.html
 

 この「善哉(ぜんざい)」を、関東では「汁粉(しるこ)」と呼ぶらしい。その分布は、意外にシンプルに東西で分かれているようだ。
 
 ちなみに関西で「汁粉」というと、こし餡のものになり、関東では、こし餡のが「御前汁粉」、つぶ餡のが「田舎汁粉」と呼ばれる。
 
 さらに関東の「善哉」は、ほとんど汁気のないつぶ餡に餅を入れたもので、関西では「亀山」という。
https://matome.naver.jp/odai/2140037407085010301

 
 かくいう善哉も、正月以外にはめったに食べられないものとなっている。
 
   ぜんざいや 昭和は遠く なりにけり  七休