【映画備忘録15】

【映画備忘録15】
 

レニングラード 900日の大包囲戦』 (”LENINGRAD”2009/英・露)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=337378

 

 レニングラード包囲戦での民間人死者が、日米戦における日本民間人死者より多かったという事実に驚く。映画的には、なんでやねん、というとこもあるけど、まあ事実の重さからは、ヒューマンタッチの半ハッピーエンドも許すしかないか。

 敵の敵は味方、てなとこでドイツ側で参戦したフィンランド軍とかも微妙で、歴史を探り出したら切がなくなりそうだが、やはりレニングラード包囲戦という歴史的事件は知っておきたい。

レニングラード包囲戦」(wikipedia) 
https://ja.wikipedia.org/wiki/レニングラード包囲戦
 

 しかし、ロシア随一のヨーロッパ的都市と言われたレニングラード(現サンクトペテルブルク)の文化の多くが、ドイツ戦で徹底破壊されたところにも心が痛む。まあ、ソビエト革命下で「レニングラード」となった時点で、すでにかなりヤバかっただろうが(笑)
 

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『デッドマン』 "DEAD MAN" (1995/米)
デッドマン - Wikipedia

 

 時代舞台は西部劇、ジョニー・ディップ扮する東部からやって来た若者が、冒頭で心臓脇に弾をうちこまれて、風変わりなインディアンに助けられながら、やがて死に逝く。全篇に不思議な詩情がながれるモノクロ珠玉作品。
 

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『Rain レイン』"Three Days of Rain" (2003/米)
Rain レイン - Wikipedia

 

 冷たい雨が降り続ける街で、さまざまな人がさまざまな事情を抱えて生きている。抱え込んだ悲哀と苛立ち、雨がやんだら何か変わるのだろうか。そんなオムニバス映画で、秀作と思う。
 

 チェーホフの短編のいくつかを素材にしたものらしい。40年前に買ったチェーホフ全集が手元にあるのだが、ほとんど読んでいない。この歳になってやっと読めるのかな、と思った。読んだからとて何か変わるわけではないが、むしろそれがチェーホフの美点でもある。

 チェーホフの作品は、題名一つで、短編の中身をも想像させてしまうものが多い。「中二階のある家」「往診中の出来事」「かわいい女」「犬を連れた奥さん」・・・これらのタイトルがインプットされて、いつの間にか読んだつもりになっていた、ちゃんと読んでみることにしよう。
 

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ハート・ロッカー』"The Hurt Locker" (2008/米)
ハート・ロッカー - Wikipedia

 

 イラク対テロ戦争に臨むアメリカ軍爆弾処理班を描いた戦争アクション、社会派ドラマ。ということだけど、イラク戦を正面から描くには、まだまだ時間が必要なんでしょ。
 
 片仮名タイトルだと "heart" と間違ってラブロマンスかと思う(笑)

 "hurt locker" は軍隊の俗語らしく、「極限まで追い詰められた状態。また、棺桶のこと」らしい。かと言って「棺桶要員」なんて邦題にしたら誰も見ないな(笑)

 とにかく、最も危険な作業でかつ地味で日の当たらない業務に付く、爆弾処理部隊員の活躍を描く。
 

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ソーシャル・ネットワーク』"The Social Network" (2010/米)
ソーシャル・ネットワーク (映画) - Wikipedia

 

 もてないエリート大学生がナンパ狙いでサークル作るとか、構図としては例のスパフリ事件と変わらないのに、その顛末の大差はどこから来るんかね(笑)

 Facebookを創設したマーク・ザッカーバーグらを描いた映画だが、ザッカーバーグ側は事実と異なるとコメントしている。いずれにせよ、ICTとかネットワークは、エロが最先端技術を先導して来たんだから、それほど違わないとは思われるぞ(笑)
 

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