現代伝説考18

カーネル人形の呪いは?・・・

6.人形
 人形も人体変形の一部として取りあげてみよう。人形とはまさに「ヒトガタ」であり、人の身体を模したものである。となれば、ただの物体ではなくわれわれはそこになんらかの精神性を移入して取り扱うことになる。

 ヒトガタは古来から呪術の対象であり、人間はそのヒトガタに願いを託したり穢れや厄災を葬る手段として活用してきた。また人形は、呪いの原因になったり幸福のお守りにもなったりする。現代では、縫いぐるみなどを含めて主として女性の愛玩の対象となることが多いが、そこでもなんらかの感情移入がなされているはずである。

6-1.リカちゃん人形解体
 ひと時代まえに流行した「リカちゃん人形」の例から取りあげてみよう。

『#389-1リカちゃんダルマ』
《母が人形が妙に好きです。ぬいぐるみであれヒトガタであれ、人形をもらうといやに喜びます。
最近、日本人形とフランス人形を一体ずつもらい受けたとかで、ひまがあれば眺めているのだそうです(そういうヒトだと思わなかった。荒っぽい奴なんです、ホントは)。彼女が言うに、
「よく、人形が涙を流しただの髪が伸びただの言うだろ、もちろんそんなことあるわけないんだけど、たぶんそれは、人形を見る人の、見るときの気持ちの反映なんだろうと思うよ。だって、悲しい気持ちで見ているときは人形も悲しそうに見えるし、腹たってるときは、怒ってるように見えるもん」
だそうです。
いい年をした一人暮らしの女でも、ぬいぐるみの一つや二つは持っているようです。たいてい、各自に名前をつけ、定位置をあたえて、話しかけたり抱いたり頭に載せてみたりしているようです。「えぇ〜、こいつがぁ〜?」と思いたくなるような人に限ってそういうことしてるのは面白い。男の人でも、UFOキャッチャーで取った奴を並べてる人いません? トラックの運転席に、みかん星人とかの人形がずらーーっと並んでるの、ときどき見る。あと、団地やマンションの窓にぎっしりへばりついてるのも。あれは子供がやってるのか。UFOキャッチャーの景品が人形じゃなかったら、あんなにもヒットしただろうか?
ところでリカちゃんやバービーは、手足がバラバラにとれますよね。子供のころその手の人形で遊んでいて、何の気なしにリカちゃんを「だるま」にしたことのない女の子はいないんじゃないかという気がしてきました。あとよくやるのは、リカちゃんの髪の毛をザキザキに切ってしまうことですね。》
 人形に対する女性心理がよくうかがえる投稿である。それにしても、かわいがっている人形をバラバラにするのには、どのような心性がひそんでいるのであろうか。

『#395-1リカちゃんダルマ』
《お話から、わたしも自分がリカちゃんにしたことをその感触とともに思い出しました。そのなかでリアルに思い起こされたのが、
「リカちゃんと一緒にお風呂に入り、数を数えながら湯船の中でリカちゃんの手足を一本ずつもいでいき、だるまのリカちゃんの空洞にお湯を通して柔らかくし、さらにくねくねとへこます」という一連の作業です。》
 一般に子供たちは、玩具を解体するのが好きである。そのような作業をとおしてなんらかの学習をするのであろう。だが、男の子がガンダム人形のような目的志向性の強い人形を解体するのと、女の子が愛着の深い自分の分身のような人形の手足をもいでゆくのには、いささかの違いが感じられる。

 女の子が人形をだっこしたり寝かしつけたりするのは、母親のものまねであり将来の母親としての学習行為と見なすことはできる。しかしそれ以上に人形は自分の分身であり、自分と二人きりの世界をつくる無二の存在であろう。その分身にあたえる行為は、自分自身の肉体にくわえる行為という意味あいももってくる。自分の躯への加工というところで、先の「ピアスの穴」や整形手術とのつながりが見えてくる。

 男の子が昆虫などの手足をもいだりする残虐さは、なにがしか外部世界へむけられた嗜虐性という要素が感じられる。それに対して女の子の嗜虐は、どこまでも自らの精神と肉体にもぐり込んでいくかのようである。

 リカちゃん人形の「悲惨」の報告はさらにつづく。

『#393-1リカちゃんダルマ』
《リカちゃん人形のお話で思い出したのは、リカちゃん人形研究の第一人者、増淵宗一著『リカちゃんの少女フシギ学』(新潮社・品切)を以前読んだ中で、一章を割いてリカちゃん人形への虐待についての報告が載っていました。増淵氏の勤める大学で女子学生にアンケート調査を実施したところ、半数近くの者が、リカちゃん人形に虐待をくわえているという報告だったと思います。写真入りで、丸坊主のリカちゃん人形や、手足をもがれたリカちゃん人形の悲惨な姿が載っていました。
 小生の妹のリカちゃん人形も、やはり坊主頭になっていましたので、妙に関心して読んだ覚えがあります。会社で、OLさん6人ほどに聞きましたところ、1人だけでしたが、やはり坊主にしてしまったということでした。
 事例としては、化粧をする、胸をつっついて凹ませる、手足をもぐ、首をとる、髪の毛を刈る、などがあがっていました。》
6-2.動く人形の怪
 人形怪談の典型的なものには、深夜に人形が動きだすといったパターンが多い。ようするに、人形が魂をもった「人」に変わるという怖さである。これはやはり、人の形をした人形にはなんらかの精神を想定してしまうことからくるのであろう。

『#376-1マリア像の怪』
《怪談としては、「夜、人形が一人で歩く」「髪が伸びる」というのはよく聞きました。その関連だと思うのですが、「彫像」「銅像」に関わる噂というのをあげてみたいと思います。
 わたしは某カトリック系の学校に通っていたのですが、その母校の屋上にあるマリア像が、夜中に動くという噂がたって、一時、騒がれたことがありました。新聞や雑誌(含む:子供雑誌)に実名入りで載ってしまったため、見物に来る人が後を絶たなかったそうです(^_^;。
 問題のマリア像は校舎の屋上にあり、遠くからでもそれとわかる、かなり大きなものでした。幼子イエスを抱いた立像で、頭の後ろに「後光」を表すワイヤーが環になって星が付いています。これが夜中に見ると、「像の向きが変わっていた」「イエス様を抱いている方向が変わっていた」のだそうです(^_^;。》
 カトリック系の学校ということで、イエスの奇跡などとの連想が重ねあわされているのかもしれない。

 恐怖よりも、滑稽方向に発展される人形ネタも多い。まじめくさった銅像の位相をすこしずらすことによって滑稽があらわれてくる。硬直した姿勢がずっこけることでおかしさが発生するという、ベルクソンが解析した笑いの構造に似たものであろうか。

『#376-2銅像が動く?』
《似たような話で、「二の宮金次郎が、背中の薪を降ろして休んでいた」とか、「ロダンの『考える人』の頬杖をついている手が、左右逆になっていた」とかいう、冗談か噂かわからないようなもの(^_^;も聞いた覚えがあります。》
 同じ滑稽譚でも、その人形のもつキャラクターにより笑いもいろいろである。とりわけ店頭に立てられている等身大のシンボル人形は、人目をひくのが狙いだけあってユニークなものが多い。

『#141-2迷子になったC・サンダース』
《同じく京大生から聞いた話で、(これは噂より笑い話ですが)
「酔っぱらってカーネルサンダースさんを連れて帰ってしまった。次の日しらふにかえって処置に困ったので、公衆電話のところまで連れていって店に電話をかけたそうな。『散歩に出かけて道に迷ったので迎えにきてください』と。」》
 このような、酔っぱらって店頭人形を連れてかえったという笑談はかず多くある。

『#106-7コルゲンのカエルを介抱?』
《これは有名な話ですが、小生は先輩の実話として聞かされました。酔っぱらって下宿に帰る途中、道端にうずくまっている人がいて、顔色も青く、介抱するためにおぶって下宿に連れて帰り、翌朝見るとコルゲンのカエルだったという話。似た話で、酔って、電話ボックスの中に自転車を突っ込んで電話ボックスが開かなくなった話とか同じく酔ってバス停を何十メートルも動かした話、酔いつぶれた学生の顔にミドリのえのぐを塗って、翌朝その学生が起きて鏡を見て驚き、医者に駆け込んだ話など、酔った下宿生のイタズラ話が数多くありました。》
 薬店の前にあるコルゲンのカエルは、奇抜な緑色をしていて河童などの妖怪を思わせるところもある。目が覚めると隣に緑色をしたカエルが居るというのは、滑稽でもあるがいささか不気味でもある。

 人形が動きだすのではなく、逆に人間が人形に変身してしまう話も古来からたくさんみられる。魔術で石像に変えられるという恐怖譚も多いが、ここでは「現代の魔術」テレビの為せる技の話。

『#132-8子供がぬいぐるみに変身?』
《子供番組でまるいものを言ってごらんという問に答えた子供が、ぬいぐるみのクマに変えられたという話を聞きますが、伝説でしょうか、事実なんでしょうか。》
 さすがにテレビ番組での噂だけあって知っている人が多く、次々と情報がよせられた。

『#135-1子供がぬいぐるみに変身?』
《これって、あのうつみみどりもおねさんをしていたことのある番組ですね。
(また、番組名をど忘れした(^^;))。ニコちゃんとコマッタちゃんの人形が出てくるやつ。あと、鏡も。途中でおやつといって、牛乳のむやつ。
んで、何代目かのお姉さんの時に、「キのつく言葉をいいましょう」という問いかけに、出演していた男の子が「キ○タ○」とはっきり答えました。お姉さんは焦ってしまって「××ちゃん、きれいなキのつくものを言ってね」といったところ、子供は「きれいなキ○タ○!」と叫んだ。CMが終わって番組が始まると、その子が座っていた席にはくまのぬいぐるみが置いてあったとさ。
 これ、かれこれ10年前くらいに私は上のような形で聞いたようなキがします。見たという人には、当然出会ったことはありません。》
 話の広がりは幅がひろく、つぎのように学者たちまでもが噂の担い手になってしまうところは滑稽である。

『#306-2子供がぬいぐるみに変身?』
《この話も栗本慎一郎の「ホモパンツたちへ、がんばれよ!と贈る本」1982年5月情報センター刊(何つ〜題名だろう、しかし)で読んだことがります。栗本氏はこの話を動物行動学の日高敏隆氏から聞いたと言います。但し日高氏が実際にその番組を見ていたかどうかはつまびらかではありません。栗本氏は同じ話を他の人達からも何度か聞いたそうですが、実際にその番組を見たと言う人は居なかったとか。
当時、私は大層感心して早速妻に話して聞かせましたが、逆に、それはロ○パールームで起こった事件であると教えられました。但し彼女も人から聞いたと言うことです。》
 最後に、人形が人間になったのか人間が人形になったのか、いづれともわけのわからない話。

『#132-4G馬場は着ぐるみ付けてる?』
《伝説というより、伝説のパロディみたいな話
 ジャイアント馬場の中には実は人が入っている。ある人がプロレスを見にいって、サインを貰おうと控え室に行ったら、馬場が着ぐるみを半分脱いで、葉巻を吸っていた。そこに、レスラーが大勢やってきて、このことは誰にも言うなと言って2万円くれた。中に人が入っているのパターンは小錦やキム・イルソンにもある。》
 パロディのもとになる有名人のもつキャラクターに負うところの大きい噂である。もちろんこの場合は、その体型をもふくめて。

6-3.福と呪いの人形
 招き猫、達磨人形など、福を招くとされる人形のたぐいはたくさんある。いまでも商店など、どうしても偶然の影響を免れえない世界では縁起をかついで大切にされている。今回の試みでは、あまりポピュラーでない人形の問い合わせがあり、次々と報告が集められた。

『#325-2ビリケンさん』
ビリケン: 大阪にビリケンというキューピーさんのようなものがあると聞いています。これはなんなのでしょうか。実は大阪から遠く離れた河北の当地にもこれが山中に一つあるのです。長年当地に住んでいる家人もそれが何なのか、なぜそこにあるのか知らないそうです。》
 この問いかけから「ビリケンさん探し」がはじまった。このような素人情報の集積が通信ネットの醍醐味なので、関連した投稿を並べてみよう。

『#333-2ビリケンさん』
《それと、ビリケンさんのことですが、これは小生はTVで見たのですが( Wren IIさんも同じものを見たのかも知れませんが)、大阪の通天閣に展示してあるとか。北野誠がレポートしていたのですが、ビリケンさんはキューピー人形の原型になった人形で、日本では大正時代に、アメリカで流行っていたのを持って来た、云々という話でした。通天閣ビリケンさん人形は、恐ろしげな人形でしたよ。通天閣以外にも現存しているとは、驚きです。大阪方面の方、詳しいことを御存知でしたら、教えて下さい。通天閣のルポなんかも書き込んでいただけると、ありがたいのですが。》
『#342-1ビリケンさん』
ビリケンにつきまして、広辞苑(第3版)をひいてみましたら、載っていましたので、ご報告いたします。
ビリケン〔Billiken〕1.頭がとがり、眉が釣り上がって、後方に仏像の後光のようなものをそなえた裸体の像。一九〇八年アメリカの女流美術家が作り、やがて世界に流行。これを備えれば福徳を招くという。2.転じて、頭のとがった人をさしていう語。」
 なお、1908年といえば、明治41年。通天閣が1912年(明治45年)で、年代は合うようです。ただ、通天閣は1956年(昭和31年)に再建とのことですので、通天閣ビリケンさんは、いったいいつから展示されているものかは、不明です。
 ビリケンさんが福徳を招く人形である、というのは、招き猫や福助さんのようでもありますね。福助さんの由来については、荒俣宏著『福助さん』(筑摩書店)に詳しく書いてありました。
 旧家の土蔵などから、ビリケン人形が出てくるかもしれませんね。あるいは、古道具屋にホコリをかぶっているかも知れません。日本ではどの位流行したものか、今では全く判りません。》
『#353-1ビリケンさん』
通天閣にのぼったときビリケンさんをおがんで(?)きたことを思いだしました。
説明書きには、女流美術家の夢枕に立ったものだとありました。大正時代?に商売の神様のようにして流行した、とも。しかし、あれがキューピーさんのモデルになったなんて。コーンヘッズのご先祖みたいでしたけど。》
『#368-1ビリケンさん』
ビリケン捜し
 私も、地図で見当をつけてビリケンをなのる建物の電話番号を調べ、『大正時代の文物を調べたりしている研究会のからの取材」と限りなく本当に近く、また説明の簡略な言い訳をして(パソ通とか伝説のフォーラムというキーワードより楽だったので…)、電話の相手とお話をしました。
 結果を申しますと、地図上、町はずれの山の中にあった『ビリケン』は食堂の屋号でした(おさわがせしてごめんなさい)。
 不思議なことに今の店の経営者はビリケンが人形であることを知らず、キューピーさんとの関わり合いも、通天閣に実物があることも、最近テレビで話題になったことも勿論知らず、ただ「アメリカから来たことばで、福の神という意味なので店の名前にしたと聞いている」とのことでした。》
 驚くべきことに「ビリケンさん」が、食堂の屋号にまで使われていることが判明した。このような事実は、単なる文献検索だけでは出てこなかったであろうと思われる。いずれにせよビリケンさんは、福徳や商売繁盛を招く存在として親しまれているようである。福を招くとされる由縁はそれぞれにあるのであろうが、ここでは個別に当たるわけにもいかない。ひとつの見解として、投稿中から前村敏彰氏の考察を一部引用させていただく。

『#364-1福徳人形について』
《人形とは、読んで字のごとく「ひとがた」です。雛流しの習俗を思い出すまでもなく、人々は穢れや災いを「ひとがた」に託し、葬ってきました。ワラ人形などもその系譜でしょう。これがなぜ福徳に結び付くかです。おそらく、災いを身代わりになって引き受けてくれるから、福徳の守りとなるのでしょう。「ビリケン」などはアメリカ人の思いつきですから、少々違うかもしれません。しかし、「ビリケン」は怖い顔をしています。初期の「福助さん」も大人顔でした。これが、時代を経ることによって、童顔(幼児?)の「キューピーさん」や今日の「福助さん」になってくる共通点があります。悪を引き受ける立場から、福を授ける立場へと変化してきたと考えられないでしょうか。》
 同様の問いかけとリサーチが、「仙台四郎さま」という福徳人形についても展開された。これも投稿を連ねてみる。

『#422-1仙台四郎さま』
《全く未確認情報なのですが、仙台市内の商家などで、「三郎さん」だったか「四郎さん」だったか、ハチの大きな子供の肖像写真を飾ると客が入るという話が広まっているとか。この肖像写真の人物は、実在した人で、何でも知恵遅れの子供で、仙台の町を徘徊し、勝手に店などに立ち寄っては施しを受けていた人だったとか。
 あるいは、誰かが仕掛けた伝説なのかも知れませんが、しかし、仙台市内のみという地域限定の噂話ということで、たいへん興味がありまして、ぜひ、ご存じの方がありましたら、お知らせいただきたく存じます。
 ちなみに、仙台より来たOLさんに確認すると、確かに聞いたことがある、ということでしたが、詳しい話は知らないとのことでした。》
『#438-1仙台四郎さま』
《前村さんがおっしゃってた噂って、「仙台四郎様」ってやつですね?
しばらく前クイズ番組でやってました。明治時代に実在?した人物で、彼が立ち寄った店は必ず繁盛したとかいう話でした。最近じゃ縁起物として置物になって、通信販売で売ってます。仙台で、「仙台四郎のばか」って店先に書いておく店があるんですって?》
『#442-1仙台四郎さま』
《ゆきこ様: 本日仙台の仕事場にいってきましたので、市内及び周辺在住の同僚に、「仙台四郎」について聞いてみました。まちがいなく明治時代の実在の人物で、写真も出回っているそうです。写真を見た同僚の話では、ちょっと画家の山下清のような雰囲気があったそうです。》
『#452-1仙台四郎さま』
《“仙台四郎様”関連報告者の皆さま
 私も見つけました。『ぱど』という無料配付の情報紙があって、それの横浜地区を対象にした「京浜版」(94.12.15版)に出ていた4行広告。
■実在した福の神 仙台四郎
写真お譲りします。2,500 円(送別)、
アルミの写真立入。商売繁盛!!
(有)××企画 045(xxx)xxxx
 スペースの都合もあるんでしょうが、何の前解説もなく、あたかも社会的コンセンサスを得ている話題のような書き方ですね。そんなに普及してるんだろうか。掲載紙の対象地区や会社の電話番号が横浜市の局番ということから、仙台四郎様は、すでに横浜にも行幸あそばしているのでしょうか。ううむ、はやり神って好きだなぁ。まして今時の世の中にそういうものが生きているなんて、ワクワクします。どうか皆さん、もっと情報を教えてください ませ。》
 同じように「サンタクロースの衣装」の話題も出たが、これは問いかけの投稿だけにさせていただく。

『#341-1サンタクロースの衣装』
《本日は,一寸教えて頂きたいのですが,
 サンタクロスの衣裳の事です。
今日聞いた話では,サンタクロスの,赤と白の例の衣裳ですが,これは,コカコーラが宣伝用に作ったポスターで,イラストレィターが,はじめて使用したものである。
 それが,ヒットしたので,日本とアメリカでは,あの衣裳で定着したものだ。その証拠に他の国ではサンタの衣裳は,さまざまである。
 とのことなのですが,これは,出典のある話でしょうか。
或いは,これについて,情報をおもちのかた,教えて下さい。》
 福を呼び込む人形もあれば、不幸や呪いのための人形もある。伝統的な呪いのヒトガタの代表は、丑の刻参りに使われる藁人形であろう。なんと、その「呪いの藁人形セット」が販売されているという。

『#449-1呪いの藁人形セット』
《 丑三参り
サンデー毎日(12/15)を,喫茶店で見ておりましたら
 強力呪いパワー 大型藁人形セット
 「藁人形,灯明,解説書等9点セット 6800円」
というものが売出されているようであります。
走り読みですが,けっこう売れていて,しかも,ギャグで買うんじゃなくて効果があってありがとうっていう葉書が,発売元に来ているってことでした。》

 呪いの人形にまつわる怪談はたくさんあると思われるが、今回は意外に少なかった。本来は呪いの人形ではないが、ちょっとした出来事から「呪いの噂」が仕立てあげられた例。

『#253-3C・サンダースの呪い』
《●水底に沈むカーネルサンダースの呪い
発端は、大阪のTV番組「探偵ナイトスクープ」の企画の一つだったのが、マスコミに取り上げられた時、あたかも「大阪人は真面目に信じている」ような扱いになって、そのまま一人歩きしてしまったのだ、と、「全日本アホバカ分布」にありましたが、私はそれまで噂自体を知らなかった…(^_^;)》
 補足すると、プロ野球阪神タイガースが1985年に数十年ぶりに優勝したとき、狂喜したファンの群れが店頭にあったC・サンダース人形を道頓堀川に投げ込んだことから噂が発生したらしい。その後もタイガースが一向に優勝しないところから、噂の命脈は延々と保たれているようである。